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相対の双話

あいたい

そうわ

 【2015.11/4 発行】

「――そんなの生きてるとは言わない」

 二〇〇八年二月末。在学していた私立羽爪宮高校の校舎屋上から、《彼》―― 一対谷双葉は飛んだ。昏睡にとどまる飛行の末、果たして《彼》の左眼は光を失い、赤く変色した右眼は見えすぎるようになった。

 万物には《在りたい》という悲願があり、死してなお生きたいと願った本来此岸にはいない者――此者。死ぬことなく己の悲願を体現し異常を引き起こす者――彼願者。彼らの存在を、《彼》はオフィス《共同体》のオーナーである義から教えられる。

 本人の意志に拘わらず、其処に在るという事実を見取ってしまう暴力のような客観視――赤眼を得た《彼》もまた彼願者であり、そして義は、そんな《彼》に相次ぐ連続此者殺しとして疑っていると告げる。

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 一人でも多くの方に知っていただきたく、『相対の双話』は¥0円で販売しています。また複数のプラットフォームで販売を行っていますので、ご都合の良い環境で手にとっていただけましたら幸いです。よろしくお願いいたします。(注 Amazon Kindleのみ、システムの仕様により価格が¥100円に設定されています。ご注意下さい)

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